2019年12月1日日曜日

いくつも持っていていいの? ~御守のお話 ~其の2~

師走に入り、今年も残すところあと1ヶ月となりました。
今回は10月1日のブログに引き続き、「~御守のお話~其の2」です。
御守をいくつも持っていると、神様同士が喧嘩してしまうのではないかと心配される方がいらっしゃいます。
御守は身近に持つ事で、神様や仏様がそばで見守ってくださっていることを実感できます。御守をたくさん持つということは、それだけたくさんの神仏に見守られていることになり、安心できます。更に、清く正しい心で生活しなければいけないという、”自分を律する気持ち”を起こさせてくれます。
神様や仏様同士が喧嘩することはありませんので、安心してお持ちください。そして、しまっておくより、普段から身につけて神様のご加護をいただきましょう。
ただし、神様の力の宿った御守は、大切に扱わなければなりません。御守袋の口を無理やり開けたり、紙の包みを破いて開いたりすると汚れてしまい、せっかくの神様のお力が弱まってしまいます。また、古い御守も様々な災厄からお守りいただき、神様のお力が弱くなるとされます。思い入れのある御守を手放すのに忍びないと思われるかもしれませんが、神道には「常若(とこわか)」という思想があり、常に新しく美しくあることは、「蘇り」や「若返り」そして「永遠」を意味します。


1年間お守りいただいた古い御守や御札は、お志(おこころざし)を添えて、それぞれの神社やお寺へお納めください。年末は大掃除の季節です。是非ともご家庭の神棚も埃をとってきれいにし、新しくいただいた御札をおまつりしましょう。

2019年11月15日金曜日

「大饗の儀」と「五節の舞」

先日の祝賀御列の儀では、天皇皇后両陛下の晴れやかな御姿に感銘を受けた方も多かったのではないでしょうか。
さて、昨日夕刻から本日の未明にかけて、天皇陛下が五穀豊穣と国の平安と発展を祈る「大嘗祭」が執り行われました。この「大嘗祭」の後に行われる祝宴を「大饗の儀」と呼び、国の代表として大嘗祭に参列した方々が招待されます。2日間にわたって行われ、大嘗祭で神様にお供えされたおさがりを天皇陛下と共にいただき、古来の芸能を楽しみ、陛下の即位を祝福し、歓びをともにします。
この時披露される舞に「五節の舞」があります。日本の雅楽では唯一女性が演じる舞で、おすべらかしの髪型に約20キロ程もある十二単をまとい、檜扇を持った未婚の女性5人によって舞われます。
「天武天皇が吉野で琴を弾いたとき、天女が現れ、5度、袖を振って舞った」
という言い伝えがあり、これは舞の歌詞にも残されています。百人一首に収められている有名な僧正遍照の歌(天つ風雲のかよひ路…)は五節の舞を見て作られたといわれています。途絶えた時期もあった五節の舞ですが、大正の天皇ご即位のおりに、新たに再興されました。
日本の国の成り立ちにつながる皇室の行事が、これから先もずっと変わらずに行われることを願います。皆様も、一世に一度しかない、天皇と国民による最大のお祭りに注目してみてくださいね。

☆記念限定御朱印のご案内☆
大嘗祭をお祝いし、「奉祝大嘗祭記念限定御朱印」を授与しております。書き置きでのお渡しです。無くなり次第終了となりますので、ご了承ください。 



2019年11月1日金曜日

天皇一代に一度の大嘗祭 ~記念限定御朱印のご案内~

天皇陛下の御即位に関する様々なおまつりや行事が行われていますが、特に今月14日の夕刻から翌15日の未明にかけて行われる大嘗祭は、皇室祭祀において天皇一代に一度だけの、古より最も重要なおまつりとされてきました。
毎年1123日に行われる新嘗祭は、天照大御神を始め天神地祇(すべての神々)に天皇陛下お手ずから、新穀のご飯・白酒黒酒などの様々なご神饌をお供えになり、陛下自身もお召し上がりになられます。即位後初めて行われる新嘗祭を大嘗祭といい、皇居東御苑にはこのおまつりのために大嘗宮という建物が建てられます。
「大正大嘗祭之御図」
染色工芸家で重要無形文化財保持者である故喜多川平八氏の作品
神話の時代、天照大御神様はその孫(皇孫)である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)へ八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)・八咫鏡(やたのかがみ)・草薙剣(くさなぎのつるぎ)の三種の神器と稲穂を授け、日本の国を治めるよう三つのことをお命じになりました。「天壌無窮の神勅」、「宝鏡奉斎の神勅」とともに、「斎庭稲穂の神勅」(高天原の神聖な田の稲穂を授けるので、稲を人々の糧とすること)は、お米は神様からいただいた神聖で大切な食べ物であり、神代から今に続く日本の国のありかたを伝えています。
瓊瓊杵尊のひ孫にあたる初代神武天皇をはじめ、代々の天皇は皆この‟み教え”のまま、大嘗祭や新嘗祭で天皇御自身が五穀豊穣と国の平安・発展を祈ってこられました。
日本は、天照大御神から続くご子孫が皇位に即き、伊勢神宮と宮中では御神鏡が祀られ、米を主食としているように、神代からの約束事や歴史を今に受け継ぐ他に類を見ない国です。今年も豊年満作、おいしいご飯が食べられることに感謝し、御即位をお祝いしたいですね。

☆記念限定御朱印のご案内☆
大嘗祭を記念し、1114日より「奉祝大嘗祭記念限定御朱印」を授与いたします。書き置きでのお渡しです。無くなり次第終了となりますので、ご了承ください。

2019年10月15日火曜日

即位礼をお祝しましょう ~記念限定御朱印のご案内~

新しく天皇陛下がご即位され、半年を迎えました。今月22日には即位礼が行われます。
当日、天皇陛下は先ず宮中の賢所・皇霊殿・神殿に即位礼を行うことをご奉告されます。続いて、皇居宮殿内の正殿松の間にて即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)が行われます。これは、天皇陛下が、皇位の継承を国の内外に宣明(せんめい)される儀式で、外国の君主制の国で行われる戴冠式に当たる儀式です。
国民の代表や海外の来賓の皆様が祝福するなか、立纓(りゅうえい)の冠に黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)をお召しになられた天皇陛下が高御座(たかみくら)へ登られ、おすべらかしに五衣唐衣裳(十二単)をお召しになられた皇后陛下は御帳台(みちょうだい)へ登られます。そして、天皇陛下はお言葉を述べられ、国の内外に即位を宣明されます。まさに国を挙げての祝典であり、陛下のご即位と令和の御代の弥栄(いやさか)を祈念し、寿ぐ儀式です。 
大正大礼承明門衛門参役者『大正大礼記録』
(中央正面向き三人の内、左側が頼寧公)
大正四年に京都御所で行われた大正天皇の即位礼では、当社宮司の祖父にあたる旧久留米藩主有馬家第15代当主の有馬頼寧(ありまよりやす)公がご奉仕しました。上の写真はその時のもので、武官装束に身をつつみ、御所の御門を警衛する衛門(えもん)の所役をされたそうです。 

神代から連綿と続く万世一系の皇室は、世界に類を見ない日本の悠久の歴史そのものです。平和で豊かな日本がいつまでも続きますよう、皆でお祝いし祈りましょう。

☆奉祝 即位礼 記念限定御朱印のご案内☆ 

即位礼を記念し、当社では1022日より奉祝「即位礼」記念限定御朱印を授与致します。書置きでのお渡しです。なくなり次第終了となりますので、ご了承ください。

2019年10月1日火曜日

中には何が入っているの? ~御守のお話~

皆さんは御守の中に何が入っているのか、疑問に思ったことはありませんか?
御守とは、神仏のご加護をいただき、厄災を除けるためのものです。
御守の中に入っているものは「内符」とよばれ、もともと、特別な小石や木のかけらなどを大切に持っていたものでした。やがて神聖な文字や神様の名前を書き付けた紙などを社寺からいただき、それぞれ自分で作った巾着の布袋に入れて身につけるようになったといわれています。
すでに平安時代には首から下げる「懸守」という守袋が貴族の間で流行し、鎌倉時代には武士に、江戸時代には庶民に広まりました。現在ようなきれいな錦の布袋の御守が社寺で授与されるようになったのは戦後になってからのようです。
また、安産御守として巾着型の御守袋だけがほしいという方も多いのですが、当社では安産信仰の由来となった晒の腹帯自体を御守とする伝統を受け継ぎ、皆様におわけしております。そのため、戌の日に御祈祷した「御子守帯」「巾着型の御守袋」「福戌御守」の三体一式でおわけしております。
御守は時代とともに変化していきますが、御守に願いを託す人々の純粋な気持ちは変わないのではないでしょうか。
皆様どうぞ、それぞれの御守を身につけ、大切にお持ちください。

2019年9月15日日曜日

~おすべらかし~「髪は女の命」其の弐

「髪は女の命」其の弐~おすべらかし~です。
現在の宮中行事や婚礼の正装時に結われる「おすべらかし」は大垂髪・垂髪とも表記され、江戸時代に登場します。京都の庶民の間で流行していた「灯籠鬢(とうろうびん)」という結い方を取り入れたといわれています。「つとうら」という型紙を髪の中に入れて左右に大きく張り出した、お雛様でおなじみの髪形です。前髪の丸かもじに、釵子という金具や櫛を付けたとても華やかな「お大」、櫛などの飾りは付けない「お中」また童女の髪形の「わらわ」など、いくつかの種類があります。「お大」は五衣・唐衣・裳のいわゆる十二単の正装時に用いる髪形です。神事では心葉(こころば)という造花を付け、日陰の糸(ひかげのいと)という白い紐を垂らします。
おすべらかし「お大」
また明治になると、より簡単に結える垂髻(ときさげ)が考案され、高等の女性官吏や官吏の妻が宮中に参内する時の礼装である袿袴姿の髪形とされました。これは現在、女性神職の規定の髪形となっています。
10月22日には即位礼がございます。皆様もテレビなどで目にする機会があると思いますので、是非装束とともに髪形にも注目してみてくださいね。

2019年9月1日日曜日

~垂髪~「髪は女の命」其の壱

日本では「髪は女の命」といわれるように、かつて長い黒髪は女性にとっての美しさの条件のひとつでした。神社の巫女が髪を後ろで一つに束ね、長く垂らす垂髪(たれがみ・すいはつ)という髪型は、元々、平安時代の上流階級の女性の髪型に由来があります。
奈良時代、大陸に習い、男女ともに髪を結い上げることが行われましたが、女性には定着せず本来は束ねずに垂らしただけの垂髪、いわゆる平安貴族の女性の髪形として宮中に定着しました。やがて武士の時代になると、より活動的な装束に合わせ、髪も足元まで伸ばさず、一つに束ね、宮中行事の際にのみ“かもじ(付け毛)”を付けて長くするようになりました。江戸時代になると、いわゆるお雛様の髪形で知られる豪華な「おすべらかし」が登場します。
昔から日本では、「髪」は「神」に通じると考えられ、女性の髪には霊力が宿るといわれていました。現在では、長く伸ばした「垂髪」は、皇族の女性をはじめ女性神職や巫女へと受け継がれています。
私たちは、かつて神聖なものとされていた髪を美しく保ち、清らかな気持ちで日々奉仕をして参りたいと思います。