☆ 歴史に育まれた「和菓子」
世界中には、様々なお菓子があります。日本の代表的な「和菓子」は味わいだけではなく、その美しい見た目に至るまで日本人の豊かで繊細な感性から賞される芸術品(伝統の芸術)です。和菓子は、安土・桃山時代に茶の湯文化と共に広がり、江戸時代になると、更なる発展を遂げたと云われています。みやびやかな京菓子、武家や庶民に親しまれる江戸菓子、また各地の往来が盛んになり、ご当地の銘菓などが次々と誕生しました。其々の職人たちが“技に”“菓銘に”と知恵を絞りだし、多種多様な和菓子が作られ、現在も連綿と受け継がれています。
☆五感で楽しむ「和菓子」
和菓子は、見た目の美しさ、味、手触りや舌触り、そして香りと、銘です。和菓子には洋菓子のようにいかにも食欲をそそるような匂いはありませんが、米や小豆、ニッキや生姜やハッカなど、とてもほのかで繊細な香りがやさしさを感じさせます。また、聴覚にうったえるのは実際の音ではなく、その菓銘です。主に練り切りなどの意匠につけられ、花鳥風月・和歌・俳句・地域の歴史や名所に由来があります。そして、菓銘を聴くことで、より一層味わい深く楽しむことができます。五感で楽しむことができる和菓子は、今もその美しい姿で私たちの生活に寄り添っています。
是非、ご家庭で「和菓子の世界」を楽しんでみて下さい。