2020年10月5日月曜日

お参りは午前中がいいの?

 朝の早い時間に神社にお参りするのは、何とも清々しく気持ちの良いものです。私たちは、出社し、袴姿に着替えた後に先ず神様へお参りします。

さて昔から、神社のお参りは日中、特に午前中がよいといわれていますが、なぜなのでしょうか。人の往来の少ない早朝は、雑念の無いさわやかな空気を吸い、日の光を浴びることによって、心身ともに浄化されます。より穏やかな心持ちで、神様と向き合うことができ、神様への願いがより早く届くという考えがあります。

一方で、夕方は黄昏時(たそがれどき)また逢魔が時(おうまがとき)といわれ、昼と夜の境目には異界へとつながる不吉な時間帯とされていました。また、人々が活動しない夜は、神様が活動なさる、神様の時間になるという説もあり、神様の領域となる夜間に、人はむやみに神域に近付いてはならないとされていました。

昔、明かりの少ない夕方から夜間にお参りすることは、危険の伴うことでもありました。しかし、夜間は重要なお祭りが行われる時間帯でもあります。神様が新しい社殿にお移りになる遷座祭をはじめ、古くより伝わる神事には夜中に行なわれるものも少なくありません。昨年の天皇陛下御即位により行われた大嘗祭もその一つです。それらの多くが秘儀とされ、一般の目にはあまり触れられないように行われてきたのは、神様をなるべく穢れから遠ざけ、清らかな状態でお祭りを行うための方法
であったとも考えられます。

心願成就のために行われる“お百度参り”は夜間に行うことが多く、大晦日の深夜から年明けの時間帯にお参りする初詣もあります。本来、お参りの時間帯について厳格な決まりはないと云われております。

神社によっては、神札所などの受付が早く閉まるところや、夜間は閉門し境内に入れないところもあります。事前に調べてから、時間に余裕をもってお参りしましょう。

☆開閉門時刻:7時~18時