2020年1月1日水曜日

令和二庚子歳 新年を迎えて

 新たな年を迎え、皆様におかれましては、益々ご清祥の御事とお慶び申し上げます。
さて、本年は庚子の年でございます。「庚(かのえ)」は「更(こう)」と同じ音であることから、成長を終えた草木が次の世代を残す為に花や種子へ変化しようとする状態を表すといわれております。そして「子」は新しい生命が種子に宿り芽生え始める状態を表します。陰陽五行では水気の陽に属します。まさに令和という新しい時代を見据えて、様々な変化に対応しうる体制を整える地固めの年となるでしょう。
本年は愈々、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます。日の丸を背負い活躍する選手達の勇姿は、スポーツへの親しみはもちろんのこと、子供達に夢を与える大きな力をもたらしてくれます。日本国民が団結し、笑顔で皆様をお迎えする「おもてなし」の心は、日本の魅力を世界へ発信し、日本の素晴らしい文化を知っていただく機会になるのではないでしょうか。
 また昨今、台風や豪雨による甚大な自然災害が発生し、全国各地で被災されました多くの方々に心よりお見舞い申し上げます。私達の生活に“必要不可欠な水”は時に“猛威を振るう水”へと変化することもあります。当社では、被災地の一日も早い復旧・復興・安全を祈り、毎月十一日に全日本災害復興祈願祭を平成二十三年四月より斎行しております。今後とも水天宮職員一同、全身全霊を傾注(けいちゅう)して、神明奉仕に励んで参ります。
本年も、ご参拝の皆様方の益々のご多幸とご健勝をお祈り申し上げ、新年の御挨拶とさせて頂きます。

   令和二年一月元旦
宮司 有馬 頼央