五節句のひとつであり、9月9日の行事で別名「菊の節句」とも呼ばれています。旧暦の9月9日は現在の10月中頃にあたり、菊の見頃の時期でもあります。平安時代、この行事とともに菊の花も中国から伝えられました。薬草としても知られていた菊には延命長寿のちからが宿るとされ、菊の花を愛でたり、菊の花びらをお酒に浮かべて飲んだりと長寿や厄払いを祈願する宮中行事として行われていました。
さて、花や木に不思議な力を見出す伝承は数多くあります。当社の社紋のひとつである「椿」にも邪気を祓う力があるとされていました。
古くは『日本書紀』巻第七に、景行天皇が九州地方で起こった熊襲の乱で、海石榴樹(つばきのき)で椎(つち)すなわち鎚の武器を作り土蜘蛛とよばれた豪族を平定した記述が残っております。正月最初の卯の日に飾る邪気を祓う縁起物の卯杖(うづえ)にも、桃や梅などの陽木とともに椿も使われたそうです。
花や木には日本だけではなく世界中に様々な伝説があります。皆様もご自宅の花や植木について、調べてみてはいかがでしょうか。
☆ミニ知識 ~水天宮と椿~
壇ノ浦の合戦後、“安徳天皇はご存命であった”という言い伝えがございます。お住まい(御座所)は、筑後川湖畔の千寿院というお寺で、天皇に仕えていたのが玉江姫でした。境内には椿の花が咲き、清水に映えて優雅な風情を漂わせていました。天皇は、その椿の花を愛でて、玉江姫への想いをとこしえにと仰せられました。安徳天皇と玉江姫の恋物語から、椿の花が水天宮の御神紋になったと伝えられています。
花や木には日本だけではなく世界中に様々な伝説があります。皆様もご自宅の花や植木について、調べてみてはいかがでしょうか。
☆ミニ知識 ~水天宮と椿~
壇ノ浦の合戦後、“安徳天皇はご存命であった”という言い伝えがございます。お住まい(御座所)は、筑後川湖畔の千寿院というお寺で、天皇に仕えていたのが玉江姫でした。境内には椿の花が咲き、清水に映えて優雅な風情を漂わせていました。天皇は、その椿の花を愛でて、玉江姫への想いをとこしえにと仰せられました。安徳天皇と玉江姫の恋物語から、椿の花が水天宮の御神紋になったと伝えられています。