2016年12月1日木曜日

神様との懸け橋 "鈴の緒"

師走朔日、今年も残すところ一か月となりました。
さて、皆様がお参りに来たことを神様へ知らせる為に鈴を鳴らしますが、その鈴に下がっている紐を「鈴の緒」と申します。水天宮の腹帯「御子守帯」もまた鈴の緒といい、その歴史は江戸時代まで遡ります。
 
 赤羽根の久留米藩上屋敷内に水天宮が鎮座していた頃より、鈴の緒には晒が使われておりました。当時、鈴の緒のおさがりを腹帯としてお使いになった方が、殊のほか安産であったことから、たちまちこの評判が人づてに広まりました。
爾来、鈴の緒と同じ生成りの晒を戌の日早暁ご祈祷し、安産御守として皆様にお分かちしております。
 現在でも、お賽銭箱の上方にさがる鈴の緒は、月に一度私たち巫女が新しく奉製したものと掛け替えられています。鈴の音の響きに、受け継がれてきた信仰と皆様の祈りや願いを感じます。
皆様が笑顔で神様とのご縁を結ばれますよう、日々の奉仕に邁進したいと思います。