2019年4月1日月曜日

桜花舞う季節

東京ではあっという間に桜が満開になりました。
さて、桜は昔から日本人に親しまれてきた花です。

 「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」
これは、伊勢物語82段「渚の院」の中で詠まれ、古今和歌集にも収められている在原業平の歌です。
歌意
“世の中に桜がなかったのなら、花が咲くか散るかと心配したり、名残を惜しんだりすることもなく、春を過ごす人の心はどんなにのどかであることでしょう”
本来、春はのどかな季節であるのに、人は桜の様子が気になり落ち着かず、桜があるために人々の心が穏やかでないことを述べて、人の心を掴んでやまない桜の素晴らしさを表現しています。
桜は千年以上も前より様々な場面で人々を魅了し、愛されてきました。今の時代も桜が咲く時期は出会いと別れの季節と重なり、毎年桜が咲くたびに懐かしい思い出を呼び覚まされる方も多いのではないでしょうか。
水天宮の境内からは、通りにある満開の桜並木を眺めることができます。どうぞ皆様ご参拝の際にはきれいな桜をお楽しみください。