春の木と書いて「椿」 すてきな名前ですよね!
水天宮の社紋(神紋ともいいます)はこの「椿」なんです。
今回は「なぜこの椿が社紋になったのか」というお話です。
今回は「なぜこの椿が社紋になったのか」というお話です。
水天宮にお祀りされている四柱の神様の中に、安徳天皇がいらっしゃいます。安徳天皇は、あの有名な壇ノ浦の戦いにて、命を落とされたというお話が一般的ですが、じつは生きていらっしゃったという説が残っているのです。
いくつか異なる伝説がありますが、久留米の筑後川畔、鷺野原にある千寿院というお寺に行幸(ぎょうこう=天皇がお出かけされること)されたというお話が、水天宮の御本社がある福岡県久留米市に伝わっています。
玉江姫(たまえひめ)というとても美しい娘がおり、天皇の周囲からの薦めで安徳天皇にお仕えするようになりました。
千寿院の境内には井桁を組んだ井戸があり、そこには寄り添うように美しい椿の花が・・・
その様子をたとえられ、
「椿は八千代を子と寿ぎ,井桁は深き契を宿すとかや」
椿の花はいつの世もやさしく愛でて映え,井桁はその愛をとこしえに深く育んでゆくと言われているが、いかがなものよ―と、玉江姫への想いを秘めて仰せられたそうです。
そんな恋物語からつけられたのが、水天宮の椿紋というわけです。
水天宮境内には、さまざまな椿が植えられています。玉乃浦、光源氏、白侘助・・・
見頃は2月から4月にかけてですが、まだ咲いております。
安徳天皇と玉江姫の物語に想いをはせて、どうぞ愛でられてはいかがでしょうか?
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