2019年8月15日木曜日

「鈴の緒」の”色”・“彩”

さて今回は、水天宮の「鈴の緒」の色についてお話しです。
皆様は、神社へお参りの際に鈴から下げられている長い紐や縄などをひきますね。この紐を当社では「鈴の緒」と云います。本殿正面には5つの鈴がございますが、安産信仰の由来となった生成りの晒の鈴の緒に、それぞれ5色の晒が下げられています。
右端の鈴にはピンクの鈴の緒
参拝者の方から、“桃色の紐なんて珍しい” “桃色は可愛いけどあまり他の神社やお寺では見たことがない…何か由来があるの??”と聞かれます。
神社やお寺で一般的に使われる五色(ごしき)と呼ばれる赤、黄、白、青、黒の色は、昔から縁起のいいものや魔除けとして神具や仏具、調度品などに用いられてきました。水天宮の鈴の紐には、赤、黄、緑(青)、紫(黒)、白(生成り色)が使われています。そして他では見られない“桃色の紐”は、安産や子授けのご信仰により、女性やお子様の参拝が多いことから、神社の厳格なイメージを和らげ、出来るだけ皆様に親しみやすく、穏やかな気持ちでお参り頂きたい想いから下げられるようになったと言われています。
この鈴の緒は、毎月5日のご縁日に取り換えられます。
水天宮ならではの珍しい桃色の「鈴の緒」をひき、願いをこめてお参り下さい。